写真はGretsch社の現行タイプのものですが、コメントは66年製のものについてです。
私がこのギターを選んだ理由は非常に単純です。単に「ビンテージ」のGretschが「安かった」からです。
ちなみに私がギターを選ぶ際に、避けたいギターとして以下のようなものがあります。
- 明るめの色のギターは好きではない
- 大き目のギターより小さめのギターのほうが良い
- ダブルカッタウェイのギターは好きではない(ストラトは除きます)
しかしながら、音に魅入られて買ってしまいました。それほど、「初めて」ビンテージGretschを弾いた時の衝撃は大きかったからです。
このギターを買うまでは、現行のGretschをビンテージに近づけるためにいろいろと試行錯誤しましたが、これを弾いた瞬間に目からうろこが落ちました。ぼろぼろと。。。
例えて言うならば、現行のGretschでビンテージのGretschの音を出そうとする行為は、国産のアメリカンのバイクでハーレーの音を出そうと思うようなものです。
要は、はじめからこちらを選べば労せずに求める音が手に入ります。
ちなみにこのギターは、フレットがかなり磨り減っており「現状渡し」という条件付で格安でした。少し値切って20万円だったと思います。しかし、どんなに安かろうが、フレットが磨り減っていようが音が良い事には変わりありません。見た目が気に入らなくても買って後悔しなかったギターはこの時が最初です。(最後かも??)
ですが、半年ぐらい弾いてついにフレットに限界が来ました。リフレットをしようと思いギター屋さんに持っていくと、ネックが少しねじれていると診断をうけ、直すには6~8万円かかるとのことでした。
ちなみに、フレットのタイプもリフレットの際に変更しました。自分の出した要望は、「一番Gretschらしさが強調されるフレットにして下さい」といういい加減なものでしたが。。。
また、ブリッジ木台はリプレイス物を取り付けていましたが、このギターのアーチにぴったり合う形に削ってもらいました。
ちなみにブリッジ自体は、既にゴトー製のものに交換しておりました。オリジナルのブリッジは高域が押さえられて中域が強めに出ますが、ゴトー製に変えると「シャキっ」とした音になります。(ここは好みの問題ですね)
ただ、その分、音が薄くなるようにも感じるので難しいところです。
話がそれましたが、リペアを終えたGretschは最強でした。これより音の良いギターが存在するのか!?と思うほどでした。
その後3年くらいは弾き続けましたが、仕事が忙しくなりすぎて、Gretschに積まれるホコリ(誇りではありません)が日に日に増えていくので、持っているのが勿体なくなり売ってしまいました。
ちなみに委託販売で24万円で出したのですが、出して1週間で売れてしまいました。
その楽器屋さんによれば、66年製とのことで新しいオーナーさんが自分と同じ生まれ年のギターを探しており、このギターを見つけたそうです。そして試しに弾いたところ、あまりの音の良さに大変気に入って購入されたとのことでした。
なんか、嬉しいような悲しいような話です。
以上、昔話でした。
ちなみに先日の記事で、ビンテージは66年製より以前のものをお勧めいたしましたが、それは巷の評判と、自分が持っていた66年製のこのギターが素晴らしかったことに由来しております。
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